骨折の患者さんが来たとき、シーネ固定ってスムーズにできてる? 今も悩んじゃうことが多いんだ。
僕も橈骨遠位端骨折とか腓骨骨折の固定で不安だらけです…。何かいい参考書はありますか?
脛骨の外側骨折を診断したけど、シーネ固定の注意点は何…?
これらは、骨折患者を診る医療従事者なら一度は抱える疑問ではないでしょうか。
救急外来や病棟で外固定が必要になった際、自信をもって対応するのは意外と難しいもの。
そんな悩みを解消してくれるのが、『自信をもって正しく巻ける シーネ・ギプス固定手技』です。
私自身、整形外科3年目としてシーネ・ギプスを巻く機会が激増し、一方で施設独自のやり方に固執していた面がありました。
本書を読み、新しいエビデンスをベースにした手技を体系的に学ぶ機会になり、苦手意識が減って自信を持って対応できるようになると確信しました。
1.本書のターゲット層と読了時間
- 初期研修医、外傷診療に従事する非専門医
- 外固定の機会が多いけど、不慣れな医療従事者
【推定読了期間】
整形外科医:2~3時間/非専門医:4~6時間
週末を使えば一通り学べるボリューム感。イラストや写真が多く、思ったより読みやすいです。
2.本書の特徴
本書は、高畑智嗣先生が執筆されたもので、特に
●実際の固定手技をビジュアルで理解できるイラスト&動画
●整復と理論も踏まえた総合的な外固定解説
が特徴です。
【本書で学べること】
●シーネ・ギプス固定の基礎知識と適応となる外傷疾患
●道具の準備&助手への指示の仕方
●各部位(上肢から下肢)別の固定手技と注意点
研修医や非専門医がまず身につけたい外固定の技術を、一通りカバーしています。
3.個人的総評
必要性:★★★★
本の薄さ:★★★★
わかりやすさ:★★★★★
面白さ:★★★
継続使用度:★★★★
オススメ度:★★★★
本書は外固定の基本を丁寧に網羅し、イラストや動画でビジュアル的に理解できるのが最大の強み。
整復理論や理想的な肢位、助手の指示の出し方まで含めて解説されており、“現場での実践”に直結する構成だと感じました。
シーネ・ギプスが苦手な初学者にこそオススメです。
一方で、各施設や地域によって固定方法の細かな違いがあるのは確か。
本書で学んだ知識を鵜呑みにするのではなく、自施設のやり方とのすり合わせを行うことが大切だと思いました。
4.おすすめの使い方・読み進め方
● 頻出の前腕骨折や足関節固定から学び始める
● 悩みやすい部位の手技を重点的に確認
● 動画を繰り返し視聴し、手技をイメージ
● 実際の症例で手技を行った後、復習する
まずは前腕や足関節など頻度の高い部位から学び、そこをマスターすれば他の固定にも応用が利きます。
アルフェンスシーネや三角巾など、盲点になりやすいポイントも要チェックです。
5.まとめ
【基本情報】
タイトル:自信をもって正しく巻ける シーネ・ギプス固定手技
-事前準備から完成・患者指示まで、専門医がいなくても迷わずに対応できる!
著者:高畑智嗣 先生
出版社:羊土社
発行年月日:2024年10月10日
ターゲット層
・初期研修医、非専門医
・開業医、柔道整復師
・外固定の機会が多いが専門トレーニングを受けていない医療従事者
推定読了期間
・整形外科医:2~3時間
・非専門医:4~6時間
【本書の特徴】
・視覚的に理解できるイラスト&動画が充実
・固定前の整復や理論面もしっかりカバー
・各部位の注意点や助手への指示方法が具体的
【本書で学べること】
・シーネ・ギプス固定の基礎と適応外傷
・道具の準備、助手の指示方法
・上肢~下肢の各部位の固定手技と注意点
【評価】
必要性:★★★★★
本の薄さ:★★★★
わかりやすさ:★★★★★
面白さ:★★★★
継続使用度:★★★★
オススメ度:★★★★★
【本書のまとめ】
シーネ・ギプスの扱いを知り、外固定への苦手意識をなくしたいときに読むべき一冊!
この一冊で外固定の基本を体系的に学べば、救急外来や病棟で急に骨折患者が来ても落ち着いて対応できるようになるはず。
“苦手意識”を克服したい方は、ぜひ手に取ってみてください。
みなさまの反応が、今後の記事を書くモチベーションになります!