長丁場の医学書執筆は、航海のように不安と隣り合わせです。
執筆が続けば続くほど「この本は何が面白いんだ…誰が読んでくれるんだ…もしかしてすごい駄作を作っているのでは…?」と迷いや悩みが生まれがち。
そんなときこそ最初の企画書で掲げたコンセプトを、絶対に見失わないでください。
1. コンセプトは“灯台の灯”
医学書のコンセプトとは、読者を正しい方向へ導く灯台です。
嵐が来ても闇に包まれても、灯だけは消さない。ここがブレれば、章立てもイラストも全てが迷走します。
たとえば企画段階で「医学生や看護師が心肺蘇生の苦手意識を克服できる本」と決めたなら――
- 専門用語はできるだけかみ砕く
- ACLSよりも基礎BLSに紙幅を割く
- 症例マンガやQ&Aで“とっつきやすさ”を演出
こうした編集方針が自然に定まります。
2. 脱線の誘惑
執筆を進めるうちに、最新のECPR(体外式心肺蘇生)の論文を読み漁り、「せっかくだから章を足そうかな…」と心が揺れることがあります。
しかし、上級者向け情報を差し込むほど、初学者の道しるべという本来の灯が霞む危険大。
執筆とは、“書き足す行為”ではなく“削ぎ落とす行為”。ノイズは思い切って切り捨て、読者の学習曲線に寄り添う内容だけを残しましょう。
3. 削ぎ落とす勇気
半月くらいかけて書いた原稿をボツにするのは、確かに胸が痛みます。ただし、その取捨選択こそが医学書を“読者ファースト”へ研ぎ澄ませる工程。
「自分が調べたから書く」のではなく、「読者が必要だから残す」と決め直す作業が、まさにクリエイティブなのです。
まとめ
医学書執筆は長い旅路。それでも灯台=コンセプトを見失わなければ、必ず読者を目的地へ導けます。
迷ったときは企画書に立ち戻り、“誰に・何を・どう届けたいか”を再確認しましょう。削ぎ落としたページの分だけ、あなたの本は鋭く光りますよ。
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